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おすすめのお土産(海外・パリ)

2023年3月28日

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ニュースレター No.138(田中様/SCD2国内分科会委員)
 テーマ:おすすめのお土産(海外・パリ)
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電源開発の田中です。私は2014年パリ大会に参加させて頂き、それ以降は論文執筆や国内委員としてCIGRE SCD2に関わらせて頂いております。特に、大会前の準備作業会や大会後の報告書作業会には、自身が大会に参加しないにも関わらず毎回図々しく顔を出せて頂いております。
今回ご紹介させて頂くのは、隔年で開催されますパリ大会参加のときのおすすめのお土産です。弊社からパリ大会に送り込む社員には必ずおすすめしている一品になります。
「奇跡のメダイ(ユ)」というものなのですが、皆さんご存知でしょうか。メダイ(ユ)とは、フランス語でメダルの意味です。

19世紀の中頃、ある教会の修道女の夢に聖母マリアが登場し、お告げがありました。「メダルを作って人々に配りなさい」。修道女がそのお告げのとおりにメダルを作り無料で配布したところ、もらった人々に奇跡が起き、当時流行していたコレラが激減しました。それ以降、この教会は「奇跡のメダイ教会」と呼ばれ、奇跡を呼ぶ幸運のメダルとして現代まで受け継がれてきました。今は有料での配布となっていますが、奇跡を求めてフランス内外から多数の人々が教会を訪れています。

私は2014年のパリ大会参加のときに「地球の歩き方」を購入したのですが、そこにこの教会とメダルが紹介されていたのを出国前に妻が見つけ、買ってきて欲しいと言われたのがきっかけでした。宿泊先のル・メリディアンエトワールからはちょっと距離があり、地下鉄を乗り継いで時間をかけないと行くことができません。自分のプレゼンの出番が終わって暇だった、という訳ではなく、忙しい大会の合間を縫って、当時はまだスマホの地図アプリというものが普及していなかったので地図と地下鉄路線図を片手に「奇跡のメダイ教会」を目指しました。
当時地下鉄が工事中で、途中一旦下車して2駅くらい地上を歩く羽目になりましたが、なんとか最寄り駅に到着しました。最寄り駅からは徒歩3分との情報だったのですが、地図を頼りに歩いても教会に全然たどり着けません。地図上ではこのあたりにあるはず、、、うろうろすること30分、何とか発見しましたが、1回通り過ぎた場所にありました。私の中での教会のイメージは、ドーンと目の前に現れるものだと勝手に思っていたのですが、実際は商店街の奥まった場所にあり入口が非常に分かりにくく、思わぬ苦戦を強いられました。
教会の敷地に入りますと、入口の分かりにくさとは裏腹に、綺麗な石畳や立派な礼拝堂、マリヤ様からお告げを受ける修道女の壁面彫刻など、いかにもヨーロッパの教会の雰囲気で、異国情緒をしばし満喫することができました。もちろん、奇跡のメダイも購入することができました。

その夜、参加者の皆さんでホテルの近くのレストランで懇親会が開かれました。買ったばかりの「奇跡のメダイ」を持参して自信満々のどや顔で皆さんにお見せしたところ、某電力さんの若手の方から「露店で騙されて買わされたのですか?」とまさかのセリフを浴びせられました。悔しかったので「これは有名な奇跡のメダルなのです、パリで知らない人はいないはずです!」と反論し、店で働いている二十歳くらいのブロンドのウェイトレス(パリジェンヌ)を呼び止めて、メダルを見せてみました。
私「これ知ってる?」
パリジェンヌ「ノン」

「奇跡のメダイ」をお土産として渡す場合の注意点がございます。「必ず奇跡のエピソードを教えながら手渡す」ことです。ネット検索すると分かりますが、メダルといっても決して豪華な外見ではありません。ともすると本当に露店で騙されて買ったようにも見えてしまいます。これを渡される人によっては怪訝な顔をするかもしれません。嫌味を言う上司や愛想笑いを浮かべる部下がいるかもしれません。ですので、ありがたいエピソードと一緒に手渡すことが肝要になります。

ここまで書いていましたら、本当にお勧めして良いのだろうかと不安になってきましたが、パリの交通機関や徒歩を駆使して目的地を目指すのは、良い思い出になるのは間違いないと思います。最近はスマホの地図アプリのおかげで、私のように徒歩で迷うこともないはずです。
皆さんもぜひ、「奇跡のメダイ」を19世紀パリの奇跡のエピソードとともに周囲の方々にお渡しされてみては如何でしょうか。

(文責:電源開発株式会社/田中 克郎)